チュードル(チューダー) サブマリーナ
TUDOR SUBMARINER Ref.75090
この腕時計 Ref.75090
「サブマリーナ」は、ムーブメントは自動巻、25石、ETA2824-2を使用。
本家ROLEXのサブマリーナより一回り小さいボーイズサイズで、
200m防水です。 T夜光仕様。
ROLEXサブマリーナはケースサイズがメ
ンズ向けの1種類
しかありませんでしたが、チュードル(チューダー)はケースのサイズが充実していて、ロレックスのサブマリーナと同寸の
(いわゆるメンズのモデルの)レギュラーサイズ、
そして、ここで紹介しているボーイズサイズ、さらには、ミニ、レディースと実に4種類もあり、豊富なライン
ナップを擁しています。
最近だと、ボーイズサイズというよりも、ミッドサイズと言う方が馴染んでいる様で、ミッドサブな
んて呼ばれ ることもあるみたいですね。
中古・アンティーク市場では、レギュラーサイズを見かけることが、圧倒的多いという点ではボーイズ以下の
ケースサイズは、相対的に珍しいレアものと言える かも。
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また、ロレックスのサブマリーナの派生モデル、いわゆる
「青サブ」に先んじ て、チュードル(チューダー)では、青サブ
Ref.75190(これはコンビモデルはありませんが)が存在していたり、短針の夜光部の形状が、お馴染みのベンツ針では
なく、通称「イカ針」と呼ばれ
る、独特の四角いモノが存在していたことや、ブランドマークも楯になる前のバラのマークがあったりと、チュードル(チューダー)・サブマ
リーナは、とにかく種類が豊富な のも面白 い点と思います。
この、サブマリーナのブレスは、他のスポーツ系モデルと同様に、
バックル部は
ダブルロックですが、ダイバースーツ上からも装着しやすいようにエクステンション仕様となっています、コマはいわゆる「巻き
込みブレス」です。 巻き込みブレスも、アンティークのロレックスやチュードル(チューダー)では馴染みの仕様ですね。
チュードル(チューダー)のサブマリーナは、本家ロレックスと同
様にオイスター ケースを採用 しており、その防水性能への信頼性は、本家ロレックスとも遜色が
ないということからなのか、チュードル(チューダー)・サブマリーナにおいては、アメリカ海軍や、フランス海軍、あのブロードアローでお馴
染みのイギリス軍(イギリス軍 というか、英連邦の所属の何れか国か?)などへも採用されていたりもします。
高い信頼性があり、かつ本家ロレックスより廉価という意味では、軍用・官給品としての採用も納得かと、もちろん本家のロレッ
クスも軍用として採用されてい ることは周知の通りですね。
このサブマリーナも、リューズと裏蓋にはROLEXのオイスター
ケースの証で ある王冠マークが入っています。
最近のチュードル(チューダー)はリューズ・裏蓋等に自社の盾マークを用いたり、時計のデザインもチュードル(チューダー)
の独自性を強調する方向にシフ トで、私個人としては、さりげ なく王冠マークが
入ったりしているのが「ちょっぴり見栄っぱり」でチュードル(チューダー)の良さと思うのですが....
ロレックスが十分市場に認知される高級時計メーカーとなった今は、ロレックスのディフュージョンであり、廉価的位置づけだっ
たチュードル(チューダー)の役目も変わった ということでしょうかね。
いつの間にかモデルチェンジされて、このリファレンスも製造中止
になって いました(ロレックス同様チュードル(チューダー)も公開される情報は少ないですね....)
この世代以降の、新しいサブマリーナは、5連ブレスだったり、ロレックス・サブマリーナ(現行品)と同様にダイヤル・イン
デックスに金属の縁が付いたり、 T夜光が廃止され たり等がされています。
現在は、チュードル(チューダー)の独自路線化がさらに進み、そ
のラインナップ から、
サブマリーナそのものが消えてしまい、チュードル(チューダー)での高い防水性能を誇る腕時計のラインナップは、ハイドロノートと呼ばれる
ダイバーズウォッチが出ていますね。
そういえば、あのクロノタイムも一時無くなりましたね(これは、
また復活しました)
クロノタイムは、2010年のバーゼルフェアで、あの二つ目の通称、モンテカルロが復刻が発表され話題にもなりました。
チュードル(チューダー)・サブマリーナの消滅?!は、少し寂しいですね。
ロレックスの販売戦略の中で登場したチュードル(チューダー)。
チュードル(チューダー)の時計メーカーとしての登場は、1934年頃の様ですが、それ以前にも、ロレックスの一ブランド名
として使われて いたそうで、当初は、文字盤に
ロレックスの王冠マークとチュードル(チューダー)のロゴが併記されていた製品も見受けられるそうです。一方で、バラのマーク、いわゆる
チュードル(チューダー)・ローズも’34年に は既に登場しており、製品に併用もしている事例も見受けられます。
また、文字盤に、チュードル(チューダー)のロゴがある一方で、スモールセコンド周りに、ロレックスの文字が入るモデルもあ
るそうです。
チュードル(チューダー)の登場の当初は、一般に言われるような、単純にロレックスのディフュージョンブランドと言うわけで
も無く、その立 ち位置、ロレックスとの関係性 には、販売戦略も絡みつつの、試行錯誤が試みられていた様ですね。
面白いことに、チュードル(チューダー)(チェダー)の商標登録は、さらに古くまで遡れて、1906年には、既に他の会社で
登録済みでした が、後々に、わざわざ、 ロレックスが商標権の権利を取得して使う様になったと。
ロレックスの、創業〜黎明期・初期にかけてのビジネスモデルは、商標権や技術・特許等、自らが行うのでは無く、例えば、オイ
スターケースの技術に見られる
様に、他社からの取得という事例が見られますが、その様なやり方の一環の中で、積極的な事業展開と拡大は、やはり、謎多き創
業者のウィルスドルフの商才に よる モノでしょうか。
現在では、見ることも使われる事も無い、各種のロレックスの保持している商標も、この当時、沢山登録がされているそうです。
’46年にはアメリカ市場へもチュードル(チューダー)は参入を
果たしますが、 このときには、「スターター・ロレックス」なんてキャッチコピーが
採用されていたりするので、チュードル(チューダー)のブランドとしての立ち位置が明確になって来ている様です。
実は、このサブマリーナは、社会人になって、最初に買った思い出
深い腕時計で す。
そういえば、チュードル(チューダー)の「なんちゃって」ブラン
ドって、海外に はあります ね。
マークは盾と言うより「若葉マーク」に近い感じ。 名前は「チューナー」だったかな? 「なんちゃって」が出る程メジャーな
ブランドになったということで
しょうか!? というか、日本には正規輸入されていませんが、欧州では普通に売られている、馴染みのあるブランドなわけだか
ら、「なんちゃって」があって も不思議ではないですね。
P.S.
かつては、リーベルマン・ウェルシュリーが正規取扱をしていたチュードルでしたが、日本ロレックスの設立後は、正規輸入も日
本ロレックスにシフトして、日本では、並行輸入品でしか目にしなくなりました(それでも、日本ロレックスで、きちんとメンテ
してもらえるというのは、ロレックスの良心ですね、この時計もお世話になってます)。
長年、並行輸入品のみでしたが、2018年に、遂に、正規輸入が
復活をしましたね。
並行輸入時代は、「チュードル」と呼ばれていましたけど、正規輸入復活後は、「チューダー」となりました (w
うーん、時計ネタあるあるですけど、外国語の日本語読みはややこしい。
2019年のラグビーワールドカップでは、オフィシャルタイム
キーパーも勤めてたり、銀座に路面旗艦店を出したりで、本格的な展開をしています。
旧モデルへのオマージュ的なモデル展開とかあり、今後も、時計マ
ニアを楽しませてくれそうですね。
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