ミネルバ  【Minerva】  の時計

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ミネルバ ムーンフェイズ クロノグラフ

ミネルバ  ムーンフェーズ付き クロノグラフ

Minerva  CHRONOGRAPHE with MoonPhase

かつて「知る人ぞ知る」独立系の機械式時計メーカーであった、 ミネルバ社のムーンフェイズクロノグラフです。  
この時計の文字盤には、Minerva(ミネルバ)の社名ではなく、Mercureメルキューレ) という、ブランド名が入っています。  ムーブメントは、手巻き式、17石、Cal.7768 を使用。 Valjouxバルジュー)のムーブメントです。
ムーブメントの自社設計・自社生産を行い、独特のプッシュボタンの位置を持つクロノグラフムーブメントで著名なミネルバですが、この時計の様な 汎用エボーシュを使った時計も生産しているのですね。

Mercure(メルキューレ)のブランドは、自社生産 ではないエボーシュを使った、「お手頃価格帯」のラインナップのブランドなのかな?!

ケースは18金張りです。
12時位置は30分積算計、9時位置はスモールセコンド、6時位置にはムーンフェイズのレイアウト。 写真ではよく見えませんがタキメーターが 文字盤の外周にあります。

この時計のクロノグラフなのに無骨さをさせないエレガント風合いなのは ムーンフェイズのお陰でしょうか。 クラシカルなデザインがお気に入りです。

このムーンフェイズ付きクロノグラフを購入当時、生産数は月産50個と アナウンスされていて、注文から入手まで一ヶ月はかかるとの話でしたが、結局、半年ほどかかりました (^^;) よほど、バックオーダーを抱え込んでいたのでしょうかね?

「ムーンフェイズ機能」、ムーンフェーズは日本語で言えば「月相」ですが、一般的には、「月齢表示機能」とも呼ばれます。
お月様の絵面には、顔が描いてあることが多いためか、たまに「ムーンフェース」と呼ばれることもありますがコレは誤りで、正しくは、「ムーンフェーズ」で す。

ムーンフェーズ機能では、月は、約29.5日で満ちかけをくりかえすので、半端な0.5日をどうやって管理(時計で進めるか)というと、月の描かれた円盤 のダイヤルには、月が二つ 描いてあります、円盤がちょうど一周すると、59日となりなりますので上手く端数が吸収されて、日付と一緒に深夜0時頃に1日分進むような仕組みになって います。

月の満ち欠けのサイクルの正確な数値は、29.530589日なので、時計上の 29.5 のサイクルだと、 一月あたり、0.030589日の誤差が蓄積していきますが、約1日分ズレるのには2年半以上かかりますから、普通の生活では、さほど気にすることはあり ませんね( ずれても、さほど困らないでしょうし、でも釣りとか楽しむ人には、月の満ち欠けと大潮の日とかは気になるかな)。
ちなみにランゲ&ゾーネのムーンフェーズは、この誤差を限りなく 小さくして設計されており、時計のムーンフェーズ表示と、実際の月の満ち欠けとの誤差が1日分に至るまで、 120年以上を要すという驚異的なまでに正確なムーンフェーズ機能を搭載しています(まあ、普通は、ここまではやらないですけどね)。

ミネルバは’90年代後半以降の業界再編・買収劇に巻き込まれ、現在は独立系 ではなくなっています。 イタリア資本の傘下になり、きっと 販売戦略等も大転換するのかな....と思ったら独立系時代の会長は退陣されて、やはり大転換されたそうで、今では、すっかり高価格帯の高級ブランドに なってしまった そうですが、かつての自社の名作ムーブメントの復活を画策したりと、買収後も健在のようです(でも、新生ミネルバの製品って、見たこと無いのですが)。  ’06年の後半には、さらに、リシュモン・グループへと移籍、資本が変わったそうです。’07年には、リシュモン・グループ傘下で、あの万年筆とか高級筆記具で有名なモンブランの元で腕時計の製造をしています。

ミネルバに限らず業界再編・買収劇にともない、 比較的廉価であるにもかかわらず手堅い、いい仕事をしている独立系の「生粋の時計メーカー」が 消えていくことは残念です....が、 資本が充実することによるイイ面も「それなりに」あるから、買収・合併を一概に毛嫌いできないところが悩ましいですね。

それでも、今現在、独立系を保ち続けているメーカーである、パテック・フィリップやオーデマ・ピゲ、 ロレックス等には是非ともガンバッテもらいた いものです。
  
これは、学生時代に買いました。 リクルート活動・新社会人の時にも活躍の思い出の腕時計です。






ミネルバ スプリットセコンド ストップウォッチ

ミネルバ  スプリットセコンド ストップウォッチ

Minerva  THE PROFESSIONAL STOPWATCH Ref.3901

ミネルバは1858年創業の老舗で、’90年代後半にイタリア資本傘下になるまでは、永らく会長・社長といった 経営陣も含めて10数名といった「こぢんまり」としたメーカーでして、年間に腕時計とストップウォッチを合わせても 5000本程度しか生産をしていなかったそうです。
あまり目立つことは無い小さい規模ながらも、手堅い技術と品質を兼ね備えたメーカーで時計マニアには良く知られているメーカーでした。

現在でもミネルバは、機械式ストップウォッチを生産しつづける数少ないメーカーでもあり、機械式で1/100秒まで測定可能な機種は ギネスブックにも掲載されていたそうです。  また、コイルスプリングを採用した方式は、ミネルバの特許となっており、文字盤にも誇らしげに「PATENT」の文字が輝いています。 この コイルスプリング方式、よほどミネルバの一押しで PRのしどころなのか、このストップウォッチの外箱にはコイルスプリングを搭載したムーブメントの絵も描かれています(独立系ではない現在は、 ストップウォッチの生産はどうなのでしょうか?、作っているのかな? 資本が変わり生産中止で「手に入れたくても手に入らなくなる」かと思い、 これを購入しました)。

このストップウォッチ Ref.3901 のムーブメントも、機械式の手巻きです。 というか、機械の式ストップウォッチで自動巻なんてありませんよね!?

ダイヤルは1週60秒きざみで1/5秒 まで測れます。  12時位置は30分積算計。 
二つの時間測定(ラップタイムの計測)が可能な、スプリットセコンドを採用していまして、ブルースチール仕上げの針が通常のストップウォッチ針、赤い針が スプリットセコンド針となっています。

スプリットセコンドは、12時位置のボタンで計測を開始し、黒と赤の秒針が同時に動き出します、 11時位置のボタンを押すと、赤い針が停止し、黒の秒針はそのまま計測を続けまして、12時位置のボタンで 黒の秒針が停止することで二つの時間計測を可能とするといった使い方が出来ます。 

そういえば、私がまだ小学生のころ までは、ストップウォッチといえば、機械式が健在だったことを思い出しました。 体育の授業で使っっていたな。 スプリットセコンドのストップウォッチも あった記憶があります。 あれは、どこのメーカだったのか....いまでは、ストップウォッチといえば、すっかり液晶表示のクォーツが主流ですね 。 

オークション等では、戦前にNHKで使われていたミネルバのストップウォッチを見かけることがありますね。 
ミネルバがストップウォッチにおいては、老舗のメジャーな メーカーであることがうかがい知れます。

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