パテック フィリップの腕時計 トップハット 【PATEK PHILIPPE】

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パテック フィリップ Ref.1450 トップハット

PATEK PHILIPPE  TOPHAT  Ref.1450

パテック・フィリップ トップハット Ref.1450

こちらは、パテック・フィリップのアンティークの角形 (レクタンギュラー)モデル、 Ref.1450。 ’45年頃のものです。

Ref.1450は、段差のついたケース上下にあるフーデッド・ラグの 形状が、 帽子をかぶったように見えることから「トップハット」という愛称で親しまれています。

この Ref.1450 のムーブメントは手巻き。 角形ムーブメントの、Cal.9-90の前期型を使用して います。 このトップハットのムーブメントも、前期型ですのでチラネジテンプとマイクロ・レギュレター付きの緩急針が採用されています。
Cal.9-90は、パテックフィリップのムーブメントの中で、もっとも長く生産されたものです。1934年から約34年もの長きに渡り生産をされ 続けた、ロングセラーモデルでして、約17000個が生産されました。

角形ムーブメントは、その形状から歯車の配置等の設計が難しいと言われる中において Cal.9-90 は 「不朽の名作」と 評されています。 
実際、34年もの長期に渡り、大規模なモデルチェンジがされることなく生産され続けたことからも、如何に完成度の高かったムーブメントであるかが伺いしれ ます。

テンプ、テンシンに耐ショック機構等、今時の機能を搭載して復刻すれば「現在の名作」として、さぞマニア受けするかと思うのですが....やっぱり、角形 のムーブメントの設計・制作はかなり大変なのでしょうか?
 
現行品には、角形ムーブメントが無いのは寂しい限り....と思いきや、ゴンドーロ・コレクションに、新しいムーブメントとして Cal.25-21REC と呼ばれる角形ムーブメントが採用されていましたね。 ちなみに、コンプリケーション・モデルでは、トゥールビヨン搭載で驚異の10日間パワーリザーブを 誇る、Cal.TO 28-20REC が角形だったりしますが....コンプリケーションモデルはちょっと特殊という意味では、Cal.25-21REC で角形ムーブメントが華麗に復活というところでしょうか。

トップハットのデザインは、人工的なイメージの直線・角・曲線を組合わせた、いわゆるアールデコ様式を基調として仕上げられており、 同じくパテック・フィリップの角形時計で人気の高いフレアードが、ゆるやかで柔らかい自然なイメージの曲面を多用したアールヌーヴォー様式を採用している のに対して、対極に位置するデザインになっいるといえます。

アールデコ様式のトップハットは、正面から眺めると単純な角と直線の組み合わせの様に見えますが、上下方向から眺めると、フーデッドラグ (帽子の部分)はバンドを包み込むようにして、その側面は曲線から構成されており、また、風防は12時から6時方向にかけての緩やかな半円形状のカーブを 描いており幾何学的で、多彩な顔を持ち合わせています。

この、トップハットのデザインは、アンティークにおいては、パテック・フィリップ以外の他メーカー(グリュエンなど)でも割と見受けることが出来たり します。 一時期、腕時計で流行ったケースデザインな のかもしれないですね。 また、現行品においてもコンコルド等に、トップハットのデザイン様式の腕時計をみることができますね。

Ref.1450のケースは、いわゆるポコケースで、 裏蓋側にムーブメントが納められている、俗に言う「投げ込み型」と呼ばれる方式を採用しています。 この時計では、赤みのある18Kピンクゴールド (ローズゴールド)が採用されています。  半世紀以上も昔の腕時計ですが、こちらも、金無垢の証明であるホールマークはしっかりと視認もできて、ヘアラインもエッジもあるところには ちゃんとあるしで、 比較的良い状態と言えます。 大事にされてきたことが、うかがい知れます。

元々、全ての製品に渡って少量の生産しか行わないパテック・フィリップですが、その中においても、さらにピンクゴールドのケースは、イエローゴールドの ケースの生産数と比べた場合、相対的な生産個数は、 かなり少ないレアなケースだそうです。
ピンクゴールドは赤みがかった、かなり落ち着いた雰囲気であり、その暖かみのある色合は、同じ金無垢とはいえ、イエローゴールドとは、まったく違った趣が ありますね。 
この Ref.1450 も、パッと見だと、いわゆる「黄金色」の金無垢に見えずに、銅を主体とした素材のケースの様にも見えます。

このトップ・ハットの尾錠は、ケースと同様にピンクゴールドで、ベルトとともにパテック・フィリップの純正品となっています。

以前から、トップハットの愛嬌のある特徴的なデザインがお気に入りで、常々手にしたいと思っていましたが、国内でも「屈指のコレクターさん」が 「大物を手に入れる」 ための軍資金調達の為に、偶然にも手放されたところを、グッドタイミングで発見し手にすることが出来ました。 たまたまピンクゴールドという点で も非常にラッキーだったと思います。

パテック・フィリップ カラトラバ Ref.2451

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