CONTAX Tvs

Top >> 写真館 - 写真・カメラとか >> 写真館 - フィルムカメラの復活 >>復活 CONTAX Tvs

祝!? 復活 CONTAX Tvs

と、言うわけで、CONTAX Tvs を約15年ぶりぐらいに復活させてみようと画策しました。
電池を交換したところ、問題が無さそうでしたので、小旅行先での写真など取ってこようかなと画策。

しかし、久しぶりフィルムカメラです。 おまけに、”現役”で写真撮影に気合いを入れていた学生当時は、
”モノクロ写真”で作品を作っていました。いかんせん、カラーフィルムで綺麗に撮ることになれていないし、
ツァイスはレンズの銘柄・種類ごとに、同じ名称でも独特のクセがあるとの評判も聞きます。
まずは、あちこち連れて行ってあげてアイドリングをしつつ、最近のデジカメとも比較してみようかと。

当Webサイトは容量が極めて少ないので、写真のアップロードには極めて不向き.....
どこかの、ブログサイトとの連携を図りつつ、情報を発信してみることを検討中。

CONTAX Tvs

復活に当たり、専用アクセサリーの充実も図ってみました。




Tvs はコンパクトカメラでありながら専用のアクセサリーの充実という点でも、高級路線だったと改めて実感です。
 
元々、レンズの保護の目的で 1A(スカイライト)フィルターを装着していましたが、復活にあたり、専用メタルフードと
フード用メタルキャップを用意してみました、何れも専用であるので、カメラのボディーと同色の銀白色、
フィルターとメタルフードを装着するとコンパクトカメラなのに、なんとも”精悍な 面構”えになります。

持ち歩きもしやすいように、セミ・ハードケースも購入。 何れも新品での購入は、ほぼ不可能なのでヤフオクのお世話に。

で、この際だから、専用データバックもCONTAXの専門店に 赴き、全く使用感の無い美品なモノがあったので購入。
完全装備の CONTAX Tvs となりました。 登場当時の値段だと、完全装備すると、なんと、21万5千円! 
イヤ〜、コンパクトカメラだというのに、当時の値段だと、凄まじく、バブルなお値段ですね。

逆に言えば、これが、今では本体で、1万円チョイで手に入るのですから、フィルムカメラで遊んでみたい、
カール・ツァイスのレンズで遊んでみたい(なんて贅沢な大人の遊びだ.....)という人には中古の Tvs は、オススメか!?

暗いズームレンズ、ファインダー表示は液晶パララックス補正と言うハイテク装備が仇となり、見難い......
これらが、マニア層い敬遠されるのか、Tシリーズの中でも、とりわけ、 Tvs の中古価格は廉価だったり.....
そう言う点でも、 Tvs の値頃感は、シリーズ中でももっともあるかと(新品で購入した身としては、複雑な気分です)

とりあえす、支障は無いし、困りはしないのですが、フィルムカウンターの端っこに液晶の極僅かな漏れが......
製造終了から、すでに14年以上経ちますし、修理が可能であることを期待するのは難しいかもしれませんので、
この、Tvs を、ご昇天なさるまで、頑張って使って見ようと思います。


CONTAX? Contax? コンタックス?

現在、カメラのブランドとしては休眠状態なので知らない、とくにお若い方々には多いと思いますし、元来、高級ブランドであったので、
そもそも、愛用される方の数も、元々極めて限定で少ないということもあり、知名度の点では、マニアなら知っているブランドかな。

横文字の綴りを見たとおりに、「コンタックス」と読むブランドです。

遡ること、1926年、ドイツの光学機器メーカーである、カール・ツァイスの、カメラ部門として、ツァイス・イコンが設立をされました。

この、ツァイスイコンの レンジファインダーカメラのブランドとして「コンタックス」が登場します、実は歴史と実績のあるブランドです。
レンジファインダーの分野では、名門「ライカ」の後塵を拝したものの、後に、レンジファインダーカメラの両雄として並び立つことになります。

第二次世界大戦後は、ご多分に漏れず紆余曲折となりまして、東西の冷戦時代は、会社も東ドイツと西ドイツに分かれて、
西では、レンジファインダーカメラの製造、東では一眼レフカメラの製造と言う棲み分けになっていましたが、
そんな中で、日本のカメラメーカーの一眼レフが台頭し、徐々に世界を席捲していきます。
後に、西側のツァイスイコンは、カメラ事業から撤退....しかし、カール・ツァイスは日本のヤシカと 手を組むことでカメラ事業は継続され、
カール・ツァイスのレンズを使用する高級ラインとして、コンタックスのブランドが継続されることになります。 
通称「ヤシコン」とも呼ばれる時代の始まりです。レンジファインダーカメラのブラランド名がカメラのブランド名へと変化しました。

さらに、後の’83年には、ヤシカは、京セラに合併をされ、コンタックスのブランドは京セラへと引き継がれていきます。 
しかし、この京セラも、’05年にはカメラ事業から撤退となりまして、惜しまれつつも、コンタックスは休眠状態となっています。

その一方で、’05年、カール・ツァイスと日本のコシナが提携して、レンジファインダーカメラのブランドとして、
「ツァイス・イコン」の名前がコンタックスと入れ替わる形で、ブランド名として復活しています(なんだか目まぐるしいですね)。

旧ツァイス・イコン時代のコンタックスは「Contax」 と表記しておりましたが、ヤシカ提携以降は、表記が「CONTAX」 と全て大文字表記
とされていますので、カメラの形状のみならず、ロゴでも、区別が容易であり、これを別物と区別をしたがる方々もチラホラ。

しかし、何れの時代のコンタックスも、その最大の特徴は、レンズの名門・カールツァイスの技術とレンズを採用していることであり、
それが、コンタックスの最大の魅力とも言え、現在は、休眠状態となり、コンタックスの新製品は無く「絶滅危惧種」にもかかわらず、
今でも、専門店があり、カール・ツァイスのレンズの 魅力に取り付かれたマニアが密かに愛用するブランドとして知られています。
また、最近だと、ミラーレス一眼の登場で、マウント変換アダプタを介して利用できる場面が増えてコンタックスの人気再燃。

専門店にデータバックを買いに行ったときは、休日の昼下がり、すでに先客が、お二人、修理・メンテナンスとかでおりまして、
私も、店内を十数分ウロウロ、色々見ている間にも、ふらっと立ち寄られて覗かれる方が数名、流石、専門店と思いましたし、
人気の高さ、マニア層には指示されているんだなと....事業撤退ではなくて、売却とかで継続できなかったことが惜しまれますね。


Carl Zeiss カール・ツァイス とは?

さて、Carl Zeiss、読みはカール・ツァイス、あまりにも有名であり、語り草があり何から話したものやら.....
でも、最近は、単に「SONY のデジカメ・ビデオカメラのレンズ」との残念な認識もチラホラ.....イヤイヤ、そうじゃなくて。

ときは1846年、「カール・ツァイス(人物)」がドイツの イエナで創業した光学機器メーカーが始まりです。
しかし、創業者のカール・ツァイスだけでは、世界屈指の光学機器メーカーになった訳ではありません。

イエナ大学の講師であり科学者、その功績から、 アッベ数という単位で名前を残し、
後に経営の母体となる「カール・ツァイス財団」を作ることになる「 エルンスト・アッベ

「ガラスの天才」とよばれ、その研究成果から博士号まで取得している、ガラス工学の権威「オットー・ショット

この三人の、三つ巴の協力のなかで、カール・ツァイス社は成長の礎を作っていくことになります。

カール・ツァイスの亡き後は、エルンスト・アッベは経営母体を財団とすることで、利益・利潤を追い求めるだけでなく
(いや、利益・利潤を求める、これも大切です、なによりも飯の種だし)従業員の労働時間の改善、福利・厚生の向上を図り
単に、営利企業として邁進ということではなく、また、即時、利益に結び付きにくそうな基礎研究の分野を積極的に行うことで、
結果的に、余所には無い技術の確立と、企業内部の技術競争も促されることになり、世界最高水準の高い技術力を
保持することに結びつき、今日の発展を築いていくことになりました。

また、財団にしたことは、企業買収という形で、理想や理念、名称はおろか、企業そのものが消えてしまうということを防ぎ、
今に至るまで、事業を継続しつつ、光学関連において膨大な技術の蓄積を実現することになりました。

レンズの光学的な性能を示す指標の一つである、今では当たり前のMTFを公開するなど先駆的な取り組みもしました。
その、一方で、カール・ツァイスらしい、シャープで抜けが良い、そのくせ濃密で高いコントラストを実現という、
MTF等の、性能を示す数字だけに偏重しない、それでけで実現出来ないアプローチで、高い描写性を実現しています。

世界中で高い評価をされて愛用されることになるカール・ツァイスですが、頂点を極めた出来事は、アポロの月着陸でしょう。
人類が初めて、月で撮影した写真は、カメラはハッセルブラッド、レンズはカール・ツァイスのレンズでした。

余談ですが、先にも述べた敗戦国のドイツは、東西分割統治をされたために企業も分割されるという悲劇に見舞われています。

私は、時計が趣味ですが、カール・ツァイスの様な分割の悲劇は、時計メーカーでもありました。
ザクセン王国、ドイツ帝国の御用を努めた名門時計メーカーの「ランゲ&ゾーネ」 は東側のグラスヒュッテに拠点があり、
戦後は、工場は接収、国営化をされて、ランゲ&ゾーネは消滅の憂き目にあっています。東西ドイツの統合後は、
ランゲ&ゾーネとしては復活をしましたが、その拠点は、旧西側となりまして、戦前からの拠点で国営企業化されていた、
グラスヒュッテの工場は、民営化され「グラスヒュッテ・オリジナル」として存続することになり、祖を同じくしていても、
別の会社ということになり、今、現在も、分かれているという状態になっていたりします。

もうひとつ、余談ですが、カール・ツァイスの「財団」を経営母体とする手法、時計メーカーである ロレックスも同じことをしています、
結果、グローバル化と、企業の合併・買収が相次ぐ中で、独立系の時計メーカーとして存在する希有なメーカーの一つとなっています。

組織の存続と言う視点で、財団化と言う手法は、今だからこそ、エルンスト・アッベの先見性というのを伺い知ることが出来ますね。


Carl Zeiss の レンズ

さて、カール・ツァイスのレンズの特徴で面白いのは、ただ単に”焦点距離”だけを明示しているレンズではなく、
レンズの設計・構造の違いから、レンズに名前が付けていることが上げられます、個々の製品への自信の現れであり、
それぞれのレンズのもつ個性的な特色から、結果として、レンズの名前自体もブランドとして確立することになっています。

余談ですが、レンズに固有名詞を付けているメーカー・ブランドは、他には、ライカやフォクトレンダーが知られていますね。
ライカやフォクトレンダーは、レンズの明るさによる分類・名称ですが、一部には、ヘリアーなど構造的な分類による名称も使われています。
中判・大判カメラのレンズとして知られる、シュナイダーやローデンシュトックのレンズも固有名詞としての製品名がありますね。
いずれもドイツの光学メーカーというのは面白いですね、ドイツ人は無機質な型番・数値だけでなく愛称・名称を付けるのが好きなのか?!

現在まで連なる、カール・ツァイスの傑作レンズは、プラナー、テッサー、ゾナー、ホロゴン、ビオゴン、ディスタゴン等々と
固有名詞が付けられ、さらに、今は、ゾナーからの発展系として、アポ・ゾナー等が存在しています。
また、ズームレンズのラインアップとしては、バリオ・テッサー、バリオ・ゾナーなどがあります。

そんなわけで、カール・ツァイスのレンズは、名前からレンズの構造が類推できるので、どんな特徴があるか連想しやすいです。

現在ですと、もっとも設計が新しいゾナーと、派生したズームレンズのバリオ・ゾナーがもっとも目にする名前かな。
それと、構造が簡素で小型化しやすい、カール・ツァイスの中では割合と廉価に製造される、ズームレンズのバリオ・テッサー。

と思っていたら、デジタルカメラ向けのレンズでは、どちらかと言えば、広角向けのレンズと思われたディスタゴンが、
35mm版換算で50mm前後となる標準レンズ的な使われ方をした製品が登場したり、でもディスタゴンの名称は
製品の前面には出さないといった、従来の枠に収まらないアプローチの仕方をした製品づくりも行われております
興味が尽きないですね。

では、カール・ツァイスのレンズって、いったい何処が凄いのでしょうか?


しかかり中

カール・ツァイスのレンズ




CONTAX Tvs とは?

高級コンパクトカメラとして、初代 T が登場、 T2で大ブレイクして、初のズームレンズ搭載機として登場したのが、CONTAX Tvs。
ズームレンズは、今日では、カールツァイスのズームレンズでも高級ラインとされるバリオ・ゾナーが使われています。
製品の名前に含まれている Tvs 、この ”vs” は、レンズの名前でもあるバリオゾナーの事と言われています。


しかかり中


復活記念!、取りあえず、撮ってみた

秋の行楽シーズン、紅葉を見に行くついでに、Tvs をお供に連れて行きました。
デジタル化は、フィルム現像と同時にCD化(JPEG化)のサービスを利用してます。

河口湖 湖畔の秋2011
川口湖畔 紅葉 2011
近所の「不動」で食べた”ほうとう”美味しかったです


旧軽井沢 秋20011
旧軽井沢にて 2011 秋
薄暮の中、おまけに曇り、ブレずに撮れた自分を褒めてあげたい (w


旧軽井沢 秋20011
旧軽井沢にて 2011 秋
今度は、曇り空の薄暮の中で無く、晴天下でのコントラストも見て見たいな

コンパクトカメラとは思えないガンバりっぷり、なんとも味わいのある描写力だと思いませんか?!
半端に重いと不評のTvsですが、この重量感は手ぶれ防止に一役買っているのかと感じます。

Tvsは、AFが甘いとのご意見もありますが、私の撮影スタイルに合致しているのか、今回の復活にあたり
あちこち、ウロウロ、お散歩カメラしてきて、36枚撮りフィルムを4本消費しましたが、ピントに不満は出ませんでした。
まあ、遠景の薄暮の撮影などはそもそもピントが合致せず、MFにしていたりとか、意識した使い方が功を奏したのかな。

手ぶれに関しては、 古い記事ですが面白いモノを見つけました。

フィルムカメラの「一眼レフ」を多用していた当時でも、 シャッター速度 1/30秒以下だと、ブレることが多々ありましたが、
(1/60秒だと、慌てずに一呼吸置いて、落ち着いて取れば、大丈夫ですよね)
そもそも、1/30秒以下になると警告音が鳴る(音はウルサイので普段はOFF)、ファインダーでも警告
される機種でしたし
とくに、手ぶれが起きそうなシーンに関しては、さんざん失敗しているし、トラウマ的に印象深いし、 注意して撮影をしていますが、
今回、屋内での撮影だと、曇り空の薄暮で外光も弱く、そのほとんどが、1/30秒で撮影しています。
(1/30秒より下だとダメかと思いつつ、やってみれば、1/20秒だと1/3は失敗で、フィルムの無駄使いしてます)

今時のデジカメの様に、Tvsには、「手ぶれ防止機能」なんて無いから、実は、結果をかなり心配していました。

で、結果、Tvsで、思いのほか手ぶれが無いのですよ「俺、手ぶれに強くなった?!」「腕は鈍っていない」とか言うのは、実は勘違い。
というのは、先ほどの「 古い記事」 から、分かりますとおり、実は、ミラーの挙動が思っている以上に手ぶれの要因になる様ですね。
そう、コンパクトカメラでミラーの無い、Tvsだからこその成功なのかと orz

最新のデジカメでは、「手ぶれ防止」もあるので、そんなに気にしなくてもイイかもしれませんが、ミラーが無い、光学ファインダー
の無い(でも、やっぱり光学ファインダーが欲しい自分がいる)、ミラーレス一眼って、ミラーが無い故の、アドバンテージが
小型化以外にもあるということを今更ながら実感とでも言いましょうか.....近い将来、ミラーレス一眼が一眼の出荷量を上回ると
言われていますし、各社のミラーレス一眼への参入も進んでいます。 ミラーレス一眼の将来が楽しみだなーと思いました。

プロユース向けの、意欲的、いや暴走的?、ハイエンド・ミラーレス一眼とか出てきたりすると面白い論争がわき起こりそうですね。

いや、マジで、HPの空き容量無くなった、どうしよう..... orz


今時のデジカメとTvsを比較してみたら

仕掛かり中です。

うーん、空き容量無いし.....どうしようかな......



調子こいて、CONTAX G2 も買ってみた

CONTAX G2

仕掛かり中です。



Back