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ブローバ スーパーセビル

BULOVA  SUPER SEVILLE

アンティークウォッチの世界では電子音叉時計アキュトロン」で有名な ブローバの腕時計。 スーパーセビル
これは残念ながら電子音叉時計ではなく、普通の自動巻です。

何にも芸が無い普通の三針、デイト、デイ表示のある時計。

この時計、遠目に見るとROLEXの DAY-DATEにみえるところが笑っちゃいます。
近所のディスカウントショップで定価の9割引(笑)ほどで売っていたので衝動買いしてしまいました。
何にも芸がないので、この時計だけだと書くネタに詰まってしまいます (w

近年でこそ、こんな感じのビミョーなデザインの、割合と腕時計を売っていたりもしましたが、やはりブローバ といえば、忘れてならないのが音叉時計です。



ブローバの電子音叉時計は腕時計の歴史を知る上でも非常に魅力的な時計です。

学校の理科室に音叉ってありましたよね、あの、U字で叩くと音が鳴るヤツ、音叉時計はまさしくアレの小型化されたモノが、電気で振動して時を刻みます。 音叉時計のアキュトロンは、耳を近づけると「ブーン」と小さな音、音叉が振動している音が聞こえるのも特徴です。
しかし、今となっては、昔の時計なので電池の電圧が現行の一般的な電池と違ったり、中身も最近のクォーツの様に電子部品を主体として構成されているので、 機械式を扱う時計職人の方々の手に余るところもあり、その維持には苦労が 絶えないようです....そんなわけで、アンティークウォッチの「アキュトロン」は、なかなか購入には踏み切れませんね〜 

クォーツ式が台頭する前ですと、音叉時計はそれなりの注目を浴び て一世風靡していたこともありました。
アメリカの宇宙計画、ジェミニ計画で使用されてりもしましたし、オメガも、「スピードソニック」の名前で、電子音叉時計を出 していました。
ブローバの音叉時計も中々見かけませんが、オメガだと完全なコレクターズアイテムの様でして、まず店頭で見かけることすらありませんね....  というか、あまりのレアさに見落としている?

あの、ロレックスも音叉時計については、研究をしていたようで、 実用化・ 商品化こそされませんでしたが、1969年には音叉時計に関連する特許を申請していたりします、また、シチズンはブローバと の提携をしていたそうで、シチズン のブランドで、音叉時計がリリースもされています。

結果的に、クォーツ式に破れ去りましたが、機械式よりも高い精度 を出せる音叉時計の技術には、みな注目してい たみたいですね。

P.S.

過去に、シチズンからも音叉時計をリリースしていた関係からか、 凋落後は 鳴かず飛ばずの状態だったブローバ−を、シチズンが傘下に治めて、テコ入れをしていますね。
2010年には、音叉時計・アキュトロンが復活しましたし、なかなかの高級ラインナップでの品揃えで展開しています。
ブローバの華麗なる復活の予兆か? 今後が楽しみです。

タケオ キクチ ドクターズ・ウォッチ

TAKEO KIKUCHI

Ref.TK3002

タケオ・キクチ氏デザインの ドクターズウォッチ。 

ドクターウォッチと呼ばれる こともあります。
ドクターズウォッチは’30年〜’40年ごろに流行った腕時計のデザインです。
長短針(時分針)から独立した大きな秒針が、脈を取る際に見やすいということで、医者が多用することが多かったことから、 この名前が付いたと言われています。 一説には、医者など専門性の高い比較的高給取りの職種の方々に使って貰いたいといったコンセプトだったとも言われます。

この様な「昔の時計」のデザインを手がけることが出来るだけあって、 タケオ・キクチ氏は相当、時計にはこだわりがあり、造詣が深いそうです。

この時計 Ref.TK3002 は、手巻き。 スイス製(FORTUNE社製,ムーブメントはETAプゾーを採用)。
ケースはトノー型の非防水ダストプルーフ仕様。

常々欲しいと思っていたドクターズウォッチ。
ドクターズウォッチといえばプリンス(ロレックス)のアンティークウォッチが有名ですが、高嶺の花でとても手が出ないと思っていたら (そもそもドクターズウォッチ 自体があまり見かけませんが)、某量販店でこの時計を偶然見かけて衝動買いしてしまいました。 アンティークの世界では、 プリンス(ロレックス)以外で は、元祖ドクターズウォッチの制作メーカであるグリュエンや、他には、ロンジン、ヴァルカン製などがあり、現在でも、たまに アンティークウォッチショップ で見かけることがありますね。

プリンスのドクターズウォッチといえば、2005年のバーゼルにて、遂に ロレックス から復活しましたね。 でも、かなりモダンなデザインであり、もう少しシックなもの があってもいいのにな〜と思ったりもしますが、やはり、相変わらずの高嶺の花です。

マオ

毛沢東な腕時計

英雄的・毛沢東腕時計。

手巻き、中国製です。
メーカー不明、リファレンス不明、キャリバー不明....ですが、ちゃんと石を使った機械式です(笑)

なんと! 毛沢東が手を振ってくれます(一応、オートマトン と言えるのかな!?)
思わず買ってしまいました....

裏蓋はスケルトンになっていて中が見えるところが \(^o^)/
まあ、見えるのは言いのですが、なんというか.....「雑」です。

ふと、時計を見れば止まっていたりします....
購入後、1週間ほどで動かなくなっていました (ToT)

HOGA

HOGA  DIRECTIME

Ref.9004 

アンティーク機械式デジタル 時計。

デジタル表記ゆえの微妙に中途半端なハイテク感がイイ味 してます(笑)

いわゆるジャンピングアワーと 呼ばれる時計と同種のものです。

ジャンピングアワーは比較的珍しいモダンなデザインかと思いますが、 実は、 腕時計が台頭する以前の懐中時計や、アンティークの カルティエ・タンクなど、探せば以外と ジャンピングアワーの時計を見受けることが出来まが、しかし、今となっては目にすることが少ないモノでしょう。

リファレンスナンバー Ref.9004 以外、製造年など詳細な情報は、一切不明 (^^;)
HOGAはメーカー名だと思うのですが、私は詳しく知りません....
この手の機械式デジタル時計で、かなり名を馳せたメーカーのようです。

スイス製です。 自動巻。
ムーブメントは17石で、年代モノなわりに美しい状態を保っていました。

ムーブメントには以下の刻印が入っています。

R879 MJ
(ひょうたんの様な模様の中に)AS
1902

ASはエボーシュメーカー名の略号で、ア・シールド社 の略だそうです。 

ア・シールドは、'26年にムーブメントを制作する共同企業体 「エボーシュSA」を構成した主要メーカーでもあります。 エボーシュSAは、現在のETA社の前進となり今 に至ります。

デジタル表記のジャンピングアワーで有名なHOGAでありますが、最近知ったのですが、オーシャンマスターと言う、 普通の3針モデルもあったみたいです ね、まあ、当たり前か(笑)

P.S.
イラストレーターの 山路 南さんか らメールにて、今となっては、アンティークウォッチと言える、おじいさまの遺品の中に「丸形のHOGA」がありましたと、 ご連絡を頂きました。 おじいさまがご存命で若かりし当時、 けっして廉価では無いであろう(むしろ高級品といえる)舶来時計の購入で、よく見かける一般的なアナログのデザインではなく、 あえて「HOGAのデジタル時計」を選ぶ審美眼、洒落たセンスの良さに脱帽ですね。

ZENO ゼノ ネイビー(USN BU SHIPS)

ZENO WATCH    ZENO-NAVY (USN BU SHIPS)

Ref.F16155
第二次世界大戦のまっただ中、1940年代に設立されたアメリカ海軍水中爆破チーム、BU SHIPS(Bureau of Ships)の特殊部隊、(UDT(Underwater Demolition))の工作員の ために開発された防水仕様の腕時計、エルジンの「USN BU SHIPS」 の復刻版です。 オリジナルは、300フィート(約91m)の防水性能を持っていたそうで、その特徴的な外観からキャンティーン(水筒)の愛称があります。当時、エルジン以外だと、ハミルトンも製造していて、文字盤、針、リューズキャップの意匠が微妙に異なります。

Ref.F16155、 スイス製、手巻き、 17石(ETA2750)。
耐震、耐磁構造を採用。
風防はアクリル製。

防水シールを施した、キャップ式の巨大なリューズガードと、往時を偲べる裁縫された布製のベルトが特徴です。

リューズ操作はカルティエ・パシャの様に、このキャップを外して行います。
いかにして、高い防水を確保するか、その試行錯誤が伺える初期のダイバーズウォッチとも言えて、ダイバーズウォッチのご先祖様と言える腕時計ですね。

ケース径は32mmと、当時の紳士向けモデルとしてはレギュラーサイズですが、今となっては小振りです。 視認性とかで、大きめなミリタリーウォッチが多い中では、ミリタリーウォッチとしても小ぶりですね。

P.S.
横須賀にある老舗の時計屋「太安堂」さんの本店に併設されている、腕時計博物館にはオリジナルのエルジン「USN BU SHIPS」 が収蔵されていました。
大安堂さんは老舗ですから、「暖簾分け」をされたお店が幾つかあり、今でも近隣にはあったりします。

RXW ゼロマスター

R・X・W ZEROMASTER

ROLEX GMT-MASTERを購入以降、UTC/GMT,ワールドタイム系ウォッチがマイ・ブーム状態 で、オリエント・ ワールドタイムに 続いて、これも購入 してしまいま した (^^;) これは、都内にあるショップがプロデュースした海外向けオリジナルブランド R・X・W シリーズのUTC腕時計。

このブランドシリーズは、R社のデザインを思いっきり「パ○ッてる」ので、人によっては、「絶対イヤだ!」って方もいるでしょ うし、「パロディー」として割 り切る方もいるでしょう....というか、あのラインナップは、個人的には、かなりの脱力です.... orz
でも、私的には、これ「ZERO MASTER」と 「MOON STARS」は許容できる範囲というか、現行品では無い過去のモデルだし、過去の名品へのオマージュとしても、むしろ歓迎できますが、他のモデルは、 いろんな意味で「ちょっと×」ですね。
 
このショップ、FやPのデザインを「パ○ッてる」シリーズも出来たみたいで、いろんな意味で大丈夫なのでしょうか!? 最近 はさらにL&Sっぽいのもや、 APもラインナップに増えた様ですが、なんだかな〜 
「ヤバイんじゃないの」なんて思っていましたが、どうやらR社と、Pの親から訴訟されて敗訴したようです ┐(´д`)┌

Webサイトも事実上閉鎖の模様....まあ、この時計はともかく、他はどう考えても「かなりヤバイ感じ」のデザイン、ブランド名、ブランドマーク・ロゴ を使っていたりもしましたしね〜 さすがに現行のモデルをパクっちゃマズイですよね(どうやら、店舗は移転、Webも復活し たみたい(笑)、懲りずによくやるな〜)

で、この時計のオリジナルのデザインは、'40年代のR社の クロノグラフ「センターグラフCENTERGRAPH」(Ref.3346) でありまして、そのデザインをモチーフにしていますが、こちらはクロノグラフ機能ではなく、UTC機能を搭載している処が 「ご愛敬」。
R社の「CENTER GRAPH」は別名で「ZERO GRAPH」とも呼ばれており、 一応クロノグラフと分類されたりしていますが、多くのクロノグラフの特徴ともいえるインダイヤルが無い、センターセコンドで計時をするという極めて特種なモデルであり、非常に生産量が少なかったモデルだそうです。 

この、ZEROMASTERは、スイス製。 ムーブメントは、 ETAの21石、288800振動/時間。
ベゼルは回転式、24時間針は単独で操作可能、100m防水、耐磁機能を備えています。
R社のバブルバックに見られた文字盤と同等デザインの、ミラー仕上げのユニークダイヤルがクラシカルな雰囲気を醸し出していてイイ感じです。

P.S.
R・X・Wでは、後に、R社の「CENTER GRAPH」と同等のクロノグラフ機能を搭載した、 ZERO GRAPHERがラインナップされています。 オリジナルの 「CENTER GRAPH」が完全なコレクターアイテムであり、もはや庶民では手が出ない点では、ZERO GRAPHERは結構、魅力的だったと。





エニカ アンチマグネティック

エニカ ENICAR  ULTRASONIC AntiMagnetic

エニカは 1854年に設立されたスイスのメーカーで、懐中時計全盛期には鉄道向け、'70年代には、薄型の腕時計でも名を馳せた メーカーです。 

この腕時計の名前はウルトラソニック、'50年代の製造で、文字盤には アンチマグネティックと あり耐磁仕様となっています。 耐磁仕様の腕時計はラコーに 続きコレで2本目です。  ムーブメントは21石。 同名の腕時計で23石ムーブメントもあるようです。
ケースは金張りの模様。 裏蓋には100/149PSといった記載もあります。 

これは、何げに珍品(大げさ)な腕時計だったりします。
この腕時計の、最大の特徴であり"珍品"言わしめる理由は文字盤です。 珍品文字盤と言えばロレックスやパテック・フィリップ等に希に見られる「σ マーク」がありますが、こいつはまた別のネタです。

文字盤の6時側には、よく製造国名が入っていたりしますよね。
ところが、この時計は、"SWISS MDAE"ならぬ、"KINOSHITA MADE"とあります(笑) 

"KINOSHITA"? んっ? 漢字で書くなら「木下」か? はて? これは一体何事か? お店の方も、これには気がつ いていなくて、友人が "KINOSHITA"の文字を見つけて、「何これ?」ってことで、その場で皆が爆笑しました (^o^)

では、いったい"KINOSHITA MDADE"ってなんなのでしょうか。
この時計が、販売されていた当時は、スイス製の輸入時計は、「普及品」を製造しているメーカーの「割と廉価な製品」でさえ、 非常に高額な関税のために、 日本国内では 高級舶来腕時計の扱いとなっていた様な時代です。
 
お店の方によると、エニカの様な「ある程度の数を売ってなんぼ」の普及品メーカーが、高額な関税の為に、日本国内では高級品 扱いとされるのは商売としては "やりにくい"の で、部品として(低い関税?で)輸入をして、日本国内で組み立てられて販売がされていたのでは? との推測をされています。  つまり、木下時計店が、ある 程度ばらけた部品の状態で輸入・組み立て・ 販売していたといったところでしょうかね?
また、オーバーホールの際などに、国内にて用意されていた"保守用"の文字盤に交換されて、このようになったのかも.... いずれにせよ、当時の世相が垣 間見える文字盤かと思います。

ネットで、教えていただいた情報によると、 日本人の名字のローマ字表記がされたアンティークのエニカは、"KINOSHITA"意外にも、3種類程度(名前は、失念....メモしておけば 良かった....)は目撃されている様で、まだまだ珍品が存在する模様です。
アンティーク・ヴィンテージウォッチと呼ばれる、昔の腕時計の、面白さの一端が垣間見える一品かと思います。

ちなみに、エニカは、土星 を象ったマークを採用していまして、 ネットではアンティークウォッチのエニカファンを"土星人"なんて呼ぶことも。 

この時計も、帰郷した友人 から譲り受け た腕時計です。

P.S.
「Hiroさん」から、"Daikoku" というロゴもあるとメールを頂きました。 情報ありがとうございます。
漢字語表記だと、きっと「大黒」ですよね。 時計屋さんの屋号でしょうか。
ますます広がるエニカワールド(笑) これが、アンティークウォッチの面白さでもあります。  





エドックス パイオニア

EDOX  PIONEER

エドックスデッドストックの 腕時計。 名前はパイオニア
ものすごく綺麗な状態です。 とにかく、くたびれたところが無いです。 ほんとに大事に?死蔵されていた模様。 バンドも 尾錠もメーカーの純正品のままで す。

エドックスって、聞き覚えのある名前のメーカーだけど微妙に印象は薄いな〜、でも、子供の頃は割と見かけた気がするけど、 なんか最近は見ないな〜なんて 思っていましたし、この時計を購入したお店の 方も、「クォーツショックでやられて、今は無いメーカーです」なんて言っていました、私もそうなんだと思っていましたら、 最近、某時計雑誌に現行品の記事 がありました (^^;)、今でも健在でしたね。 
無くなったと言うよりは、 クォーツショックでダメージを受けて鳴かず飛ばずとなっているときに、巨大資本に吸収されて、さらに影が薄くなってしまった というのが 正解の様です。 で、現在は、巨大資本から独立をした様で、頑丈そうな腕時計のラインナップで攻勢をかけて、メディアへも取 り上げられることが多くなり、 華麗に復活をとげているみたいですね。
創業は、 何げに、1884年と老舗のメーカーであります。 メーカのマークは砂時計をモチーフにしているそうです。

この時計は、デッドストックとはいいつつも、経年劣化が、まったくと言ってイイほどに見られないので、比較的新しい年代に製 造されたと想像できます。 
パイオニアは、'60年台ごろの製品が出回っていますが、私 の憶測ですが、巨大資本に買収される前、クォーツ時計の攻勢にさらされていた当時、最後の抵抗(いや、最後ってことは無いです ね、華麗に復活をとげていますか ら)を試みていた'70年代の後半あたりのモノではないかと考えます。  防水仕様でもあるので、もしかすると、私の想像より、もっと新しいかもしれません。  いや、実際、この美しい状態で、 '60年代製造はいくらなんでも.... ありえないかなと(笑)

ムーブメントは21石。 手巻きです。
ケースは、薄めですが、防水の為か、風防は結構厚めです。 風防の素材がアクリルという理由もあるかな。
厚めのアクリル風防を使っているあたりが、アンティークウォッチの味わいを醸し出していい感じです(現行品でも、超廉価な腕時計だと ミネラルガラスや サファイヤガラスを使わずにアクリルだったりしますけど、やはりアンティークの風防の特徴と言えばアクリルですよね)

文字盤には、耐ショック機構である、"INCABLOC"の文字があります。
現在では、腕時計のテンシンを守るための耐ショックが当たり前であり、耐ショック機構の名称なんて、余程の実用新案・新機構 で「ウリ文句」的でない限り は、わざわざ載せることは無いので、このあたりも、古めかしさを感じさせますね。

裏蓋には、日本国の関税のシールがあり、これまたデッドストックの名に恥じない程に綺麗に残っております。 なんか、 ほんとに、いい環境で死蔵されていた様です。

この時計も、帰郷した友人から譲り受けた腕時計です。
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